3点照合とは - その意味と目的、仕組について

3点照合とは何か、なぜそれが重要なのか?

経理担当者は請求書をもとに支払処理を行います。しかし、請求された商品やサービスが正確に納品されたか、および請求金額が発注金額と一致するかを確認するには注文書や納品書も確認する必要があります。これらの確認作業の手法のひとつが、3点照合 (3 way matching)です。このコラムでは3点照合とは何なのか、その目的やプロセスについて分かりやすく説明します。

3点照合とは

3点照合 (3 way matching)とは、仕入先からの請求書が正確であることを保証するための手順で、購買プロセスにおける3つの証憑注文書、納品書、請求書)が一致していることを確認することを示します。
2点照合では請求書と注文書のみを比較しますが、3点照合では、購入した製品が実際に届けられたかどうかについても、納品書や梱包明細書によって確認します。

3点照合の目的

3点照合 (3 way matching)の目的として以下の3点が挙げられます。

  • 実際に取引されたものだけに対して送金すること
  • 財務監査の際の説明を適切かつ簡易にすること
  • 購買担当者と取引先の信頼性を確認すること※

※ 3点照合ができていないと、購買担当者と取引先間で起こる不正を見つけられない(あるいは見つけるのに時間がかかる)可能性があります。

3点照合の仕組みとプロセス

仕組み

特定の購入に関連する3つの異なる書類を比較し、一致が確認できてから支払処理を実行します。もし情報に不一致があった場合は、調査を行ってから支払処理を実行するか判断します。

  • 3点照合の構成要素
    3点照合(3 way matching)では、3つの異なる書類の詳細が一致する必要があります。
  1. 注文書(発注書):申込の意思を表示する書類。買い手と供給者の間で合意された注文の種類、数量、価格などが記載されています。注文書には注文書番号が記載されていて、参照と追跡の目的で使用されます。
  2. 納品書、検収書:商品が納められる時に発行され、一部または全部が納品されたことを確認する書類。納品される商品の種類や量などが内訳として記載されています。
  3. 請求書:売買などの取引が実施された後に相手に代金を請求するために発行される書類。買い手が売り手に支払うべき金額、支払詳細(支払期日、振込先など)、および請求書番号などが記載されています。

3点照合のプロセス

3点照合 (3 way matching)は簡単なプロセスで、担当者が上記の3つの構成要素を比較するだけです。しかし、多くの企業では購買量が多いため、特に手作業で行う場合はかなりの時間がかかってしまいます。

担当者がチェックするポイントは以下の通りです。

  • 注文書の確認
    品名、単価、数量、合計金額、業者名、住所、その他必要な社内情報が完全に正しいか?
  • 納品書の確認
    注文書に記載された品名および数量と、受入部門または在庫部門から納品済と報告された品名および数量が一致しているか?
  • 請求書の確認
    注文書で承認された金額の支払を求めているか?
    受領した数量は購入した数量と一致しているか?
    注文の一部しか受け取っていない場合、購買先は一部の支払のみを求めているか?

これらの書類がすべて一致した場合、会社は請求金額を支払うことができます。

3点照合にかかる意思決定者

購買組織の規模や範囲にもよりますが、3点照合のプロセスには、さまざまな部門の多数の意思決定者が関与している可能性があります。これらの部門には、以下のようなものがあります。

  • 購買/調達部門:この部門の関係者は、建設や製造プロジェクトの原材料、事務用品、クラウドベースのソフトウェア・ライセンスなど、会社に代わって商品やサービスを調達・購入する責任を負っています。
  • 受入/在庫管理部門:注文品が納品される会社の受取拠点で働く従業員は、購入品を受け取り、必要な時まで保管し、(場合によっては)在庫を確保する責任を負います。
  • 財務/経理部門:注文書および納品書と照合した後、取引先からの請求金額を支払う責任があります。
  • 仕入先:正しい数量の製品を合意した価格で期待通りの品質で納入する責任を負っています。

3点照合が企業にもたらすメリット

3点照合 (3 way matching)を利用することで、企業には多くのメリットがあります。最適な方法を選択できれば、以下のことが可能になります。

  • 不正の発見:3点照合で、請求書が正当なものであることを確認できます。注文書、納品書、請求書という3つの書類を比較することで、企業は自信を持って支払処理を行うことができます。
  • コスト削減:前述したように、不正な請求書を発見できれば架空の取引先に支払わずに済むため、実質的なコスト削減につながります。また、3点照合は、過払いにつながる可能性のある不一致の発見にも役立ちます。
  • ビジネス関係の改善:取引先が常に正確な請求書を送ることで、長期にわたって信頼関係が築かれ、企業は取引先に対してより迅速に支払を行うことができるようになります。また、取引先との強固な関係により、価格や与信条件が改善される可能性もあります。
  • 監査に備える:3点照合に必要な書類作成は、内部監査や外部監査への備えにもなります。

3点照合を実施するためのポイント

3点照合 (3 way matching)は、主に手作業で行う場合、いくつかの問題が発生する可能性があります。例えば経理部門は大量の請求書を扱うことが多く、そのすべてを照合するのには時間が掛かります。経理担当者の仕事が増えるだけでなく、購買担当者や調達担当者を巻き込んで不一致箇所を解決しなければならないかもしれません。また書類の置き忘れ、数字の読み間違い、契約条件の誤解など、手作業で処理されるプロセスにはヒューマンエラーはつきものです。

3点照合の効果を最大限に発揮させるには、ポイントを押さえた運用方針を策定することが重要です。ここでは、3点照合をより効率的にするためのポイントを紹介します。

プロセスを自動化するツールの活用

適切なテクノロジーを導入すれば、3点照合のプロセス全体を自動化することができます。企業は自動で不正を発見することが可能となり、経理担当者は時間とコストを削減し、より価値の高い業務に集中することができます。

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価格基準でチェックする

ある一定額以上の請求書や注文書を3点照合の対象とする方法です。高額商品の購入がチェックされないと最も大きな損失を被ることになるため、高額取引のみをサンプリングすることで時間短縮につながります。

取引先の評価

請求書の正確さに基づいて取引先を評価する方法です。常に正確な請求書を送付している取引先は高評価を受け、今後の請求書は定期的な抜き打ちチェック以上のものは必要ないという目安となります。

まとめ

3点照合は取引先名、購入数量、購入金額などの詳細が、注文書、納品書、請求書という3つの異なる書類間で照合されます。また、3点照合を実施することにより請求書が正当であることを確認した上で支払処理を実行することができます。しかし、この作業を手作業で行うと時間がかかり、詳細が一致しない場合には、さらに調査が必要となります。このため、3点照合を自動化することで経理担当者は手間のかかるプロセスから解放され、より付加価値の高い業務へ時間を割くことが可能となります。